From 永山のどか

私は一橋大学の藤田幸一郎先生のゼミで保苅さんのお世話になりました。ただ私が大学院に進学したのは、2000年ですので、保苅さんは既にオーストラリアにいらっしゃいました。実際にお会いしたのは、途中帰国なさってゼミに参加されていた4~5回だったと思います。回数としてはあまり多くはないのですが、保苅さんの「登場」は私にとって強烈なものでした。

保苅さんはゼミの報告で、オーストラリアのアボリジニへの謝罪問題について「連累」の重要性をテーマにお話なさいました。保苅さんは「連累」という概念を学問的に説明して下さいましたが、実生活のレベルでは(保苅さんが皆に贈って下さった手紙にも書いてあった)人と人とが「繫がる」ということを意味しているのだと思います。広い視野をもった報告だと、先生が感心されたのを今でもはっきり覚えています。また、声がとても大きかったこと、報告の途中の区切りの良いところで、ペットボトルの飲み物をごくごくと飲んでいらっしゃったことも覚えています。飲み終わりに「はあ」と気合を入れ直して、報告再開です。

保苅さんがゼミに参加されていた時は必ず、その後に食事に行きました。保苅さんがゼミの皆に声をかけてくれるのです。藤田ゼミは今でも1年に1~2回懇親会を開くのですが、そのきっかけを保苅さんが作ってくださったのだと思っています。

また、去年、国立駅のホームで『ラディカル・オーラル・ヒストリー』を真剣に読んでいる男性(学生だと思います)を見ました。

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